水晶小屋

昨日、ヘリコプター墜落のニュースがありましたね。

映像を見てすぐに、水晶小屋だとわかりました。

6年間も通った山ですから…。

 

水晶岳というのは、本当に険しく美しい山です。

どこからアプローチしても1日でたどり着くことはできないと思います。

北アルプスの秘境…その小屋の創設者が伊藤正一さんです。

今回のニュースで、伊藤さんの息子さんが小屋を継いでいることがわかりました。

一緒に山小屋で活動したことがあります。

ヘリコプターに乗っていたようです。

 

水晶小屋か「小屋」と呼ばれているのには訳があります。

「山荘」ではなくて「小屋」なのは、建てても建てても水晶の尾根は立山方向からの風が強くぶつかるところで、飛んでいってしまうからです。

ヘリコプターが下りる場所さえもありません。

でも、そこに小屋がないと登山者が困るから、伊藤さんたちは壊れても壊れても人夫を雇い、手作業で資材を運び小屋を建てました。

 

私は学生のころすぐ近くの三俣山荘を拠点に診療活動をしていたのですが、水晶小屋で怪我人が出たら、ヘリが降りれないから厄介だというのを聞いたことがあります。

水晶小屋の備蓄薬品を届けに行ったものです。

懐かしい思い出の地。

 

その小屋の補修の下見に行った際に起きた今回の事故。

事情を少し知っているだけに、何とも言えない気持ちになりました。